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2013.02.16News

第52回シェイクスピア学会研究発表ならびにセミナーメンバー募集のお知らせ(締め切りました)

第52回シェイクスピア学会は、2013年10月5日(土)、6日(日)の2日間にわたり、鹿児島大学(鹿児島県鹿児島市)において開催されます。 つきましては、下記により研究発表ならびにセミナーメンバーを募集いたします。応募規定をご覧の上、奮ってご応募ください。

研究発表

【応募要項】(締め切り日にご注意ください)

1. 一般研究とし、テーマを問いません。ただし、未発表のものに限ります。
2. 応募者は研究発表概略(和文4,000字以内、または英文1,500語以内)を5部ご提出ください。
3. 書式はA4横書とし、ワープロ使用の場合は行間を十分に取ってください。
4. 学会プログラム資料原稿用に、研究発表要旨(和文400字、または英文150語以内)を1部ご提出ください
5. 簡単な経歴書を1部添えてください。
6. 応募原稿は返却いたしませんので、コピーをお残しください。
7. 締め切りは2013年6月21日(金)(事務局必着)です。
8. 審査結果は7月中旬に応募者あてに通知いたします。
9. 郵送先は日本シェイクスピア協会事務局にお願いいたします。
10. 日本シェイクスピア協会会員であること(=当該年度の会費納入者)が応募の資格です。

セミナー

大会2日目に以下の3つのセミナーを企画しました。 各セミナーの ①コーディネイター、②テーマ、③指針は次の通りです。

《セミナー1》

① 阪本 久美子(日本大学准教授) ② シェイクスピアの「異性配役」を再考する ③ 伝統演劇において異性配役が実践される一方で、現代劇の異性装上演が盛んな日本。シェイクスピアの時代における異性配役以来、チーク・バイ・ジョウルやプロペラのような一部の劇団およびグローブ座、NTにおける上演のように、あくまで断続的に異性配役が利用されてきたイギリス。二カ国における「異性配役」を、できる限り多角的に再考することが、本セミナーの目的である。 現代イギリスにおける上演と日本における上演の比較、伝統演劇の異性配役とのギャップ、女装の場合と男装の場合の受容の差、「ジェンダー・ブラインド」な異性配役とそうでない場合、ポピュラー・カルチャーと異性装上演などが、議論したいトピックの例である。また、シェイクスピアの「異性配役」論は、実際の上演、パフォーマンスを対象としたものが多いかもしれないが、シェイクスピアのテクストに内包する異性装の問題、少年俳優または男優による女性の表象という約束事とテクストとの関係も、考察の対象としたい。

《セミナー2》

① 鶴田 学(福岡大学准教授) ② 神話・民話・逸話から『ヴェニスの商人』を読み直す ③ 「三つの箱選び」、「人肉質入れ裁判」、「指輪を巡る騒動」等々、複数の筋が立体交差する『ヴェニスの商人』というテクストの内部、またはその周辺に位置する様々な形態のストーリーを平行して読み解くことによって、このあまりにも有名な喜劇を、いま一度、歴史的な文脈に還元しつつ再考してみたいと思う。バサーニオの求婚旅行の背景として見え隠れする《黄金の羊毛探求》神話、シャイロックが言及する《羊飼いヤコブ》の知恵の逸話、あるいは主たる材源と言われるイタリア語の民話『愚か者』。こうした世俗と宗教の言説が絡み合う複数の「物語」は、シェイクスピアの劇作を通じて、どのように分解され/再統合されているのだろうか?また、アントーニオによって体現される、危険な賭けに挑む商人魂は、どのような文化的風土に由来するのだろうか?これらの問題意識を共有し、喜劇の多様な側面に光を当ててくださるセミナーメンバーの方々との共同作業を通じて、新たな読みの可能性を提案したい。

《セミナー3》

① 松田 美作子(成城大学准教授) ② 近代初期テクストと視覚文化 ③シェイクスピアをはじめとする文学テクストにおいて視覚的な芸術との関連を追及する研究は、近年のエンブレムなどを対象とした物質文化研究の成果を取り込むことで、イメージをより精密にテクストの寓意的解釈に応用することを可能にしている。テクストにおけるエンブレマティックなモチーフの図像学的解釈とともに、そのモチーフ自体の物質文化における意義を問うことも必要である。なぜなら、エンブレムにみられるような図像は、物質文化においてもっとも広範に応用されていたため、絵画や彫刻などの芸術作品から、家具、食器や衣服などの日用品まで装飾に用いられ、何らかの意味を表していたからである。 セミナーにおいては、図像学的解釈の伝統を踏まえつつ、物質文化的文脈においてシェイクスピアなどの劇や詩のみならず、同時代の旅行記なども対象としてテクストを読み解いてみたいと考えている。そこで視覚的イメージが、文学テクストの解釈に与える意味の多様な層を掘り起こしたいと考えている。

【応募要項】(締め切り日にご注意下さい)

1. 上記セミナーのうち一つにのみ応募できます(応募は会員に限ります)。
2. ご希望のセミナーテーマ・ご発言の主旨を、日本語200字以内(または英語100語~150語)にまとめ(書式自由)、氏名、所属・肩書き、連絡先住所・電話番号・メールアドレスを明記の上、協会事務局あて郵送してください。
3. 応募締切は2013年5月1日(水)(事務局必着)です。
4. 各セミナーとも、コーディネイターと協議の上、メンバーの数を限ることがあります(コーディネイターは会員外のゲストを1名入れることができます)。
5. 応募の採否については6月下旬までに本人あてに通知します。
6. セミナーメンバーに決定した方は、研究発表に重ねて応募することはできませんので、ご注意ください。